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miu 説明_1

過去に出したコピー本からです。
BLを意識して始めて書いた物なので、生温いですがそういう描写があります。
タイトルに深い意味はありません。強いて言うなら冒頭の単語がたまたま好きな歌と一緒だったという事ぐらい。

登場人物紹介
佐伯 主人公
須田 いじめっ子
卯木 生徒会長
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miu 1

 嫌いだ。
 こんな学校、こんな世界。
 物心付いた頃から、僕は孤独を抱えていた。疎外感といつも一緒だった。何をしても、どんなに頑張っても、誰も僕に見向きもしない。世界は理不尽に満ちている。
 高校に入学して間もなく、僕は上級生のグループに目を付けられた。
 成績がいいから、顔が女みたいだから。そんなどうでもいい理由で暴力を振るう。
 グループの中心は三年の須田ヒカリだ。僕からしたら、須田の方が女みたいな顔をしていると思う。それも美少女だ。
 瞳と同じなので栗色の髪は生まれつきなのだろう。全体的に色素が薄いらしく、肌は透き通るように白く、唇は赤くふっくらとしている。体つきもどちらかと言えば華奢な方だ。
 客観的に見て、須田と僕は顔立ちが似ている。そんな筈はないのに生き別れの兄弟かと思ってしまった程だ。それなのに、強者と弱者に別れてしまったのは、ただ単に僕にツキがなかったのだ。
 須田の父親は大企業の社長だという噂だ。学校に多額の寄付をしていると言う。その所為なのか、教師ですら須田に注意出来ない。誰も須田を止められないのだ。
 須田は我が侭な上に高慢で自己中心的だ。取り巻きに囲まれ、女王様のように振る舞っている。その逆鱗に触れるのを恐れて、誰も僕を助けてはくれない。
 今だって僕を取り囲んで殴ったり蹴ったりしている。きっと、何をしてもいいサンドバッグだとでも思っているのだろう。そうでなかったら、どうして薄ら笑いを浮かべていられるのか。
 姑息にも、制服で隠れる所ばかりを狙って来る。そして稀に僕の持ち物を取り上げ壊す。おかげで僕は財布を持ち歩かなくなった。
 「面白くないな」
 旧校舎のトイレに連れ込まれ、散々殴られたあとだった。
 壁に凭れて腕を組んだ須田が唐突にそう呟く。その言葉に全員が動きを止め、須田に注目する。
 「何かマンネリだよね、もう」
 トンと床を蹴って背中を浮かせる。言葉の通り、須田の顔には退屈そうな色が浮かんでいる。
 僕に飽きてくれたのかと、少しだけホッとする。
 最初の時こそ抵抗して泣き叫んだが、今はそれもしない。声も上げず、何をされても人形のようにジッとしていた。気紛れな須田はそんな僕の反応に飽きたのだろう。だが、続けられた言葉は僕の予想を裏切っていた。
 「剥いちゃってよ」
 子供のようにあどけなく言う須田に取り巻きの視線が集中する。何を言われたのか理解出来ないのだろう。それは僕も同じだった。
 剥くって、何を?
 怪訝な顔をする取り巻きと僕に痺れを切らしたのか、須田がツカツカと近づいて来る。そして僕の襟を掴み、思い切り引っ張る。
 僅かな痛みと共にボタンが幾つか弾け飛ぶ。それに漸く、須田の思惑を知った僕は顔色を変える。
 須田は僕を裸に剥けと言ったのだ。
 取り巻き連中もそれと気付いたのだろう。四方から手が伸びて僕の服を剥ぎ取ろうとする。
 流石に抵抗して暴れるが、相手は複数、おまけに上級生ばかりなのだ。軟弱な僕とは体格が違う。
 トイレの床に押さえ付けられ、下着一枚にされてしまう。
 「それも脱がして」
 須田が舌なめずりしながら呟く。取り巻きがそれに従う。
 全裸にされ、引きずり起こされる。手で隠したいのだが、左右から腕を掴まれ不可能だった。屈辱に唇を噛み締めるしか出来ない。
 「ふぅん、痣だらけだ」
 僕の身体を上から下まで見下ろし、須田がクスクスと笑う。お前の所為だと言い返したいが、口を開けたら嗚咽が漏れそうだったので我慢する。その代わりキッと睨みつける。
 そんな僕の反応に気をよくしたのか、須田が更に笑顔を浮かべる。
 「いいよ、やっちゃって」
 え、と思う間もない。足元を払われて床に膝をつく。そのまま背中を押さえつけられ、四つん這いになるしかなかった。
 見えない背後でカチャカチャと何やら物音がする。続けてジッパーを降ろす音がして、僕は何をされようとしているのか漸く理解する。
 普通の暴力には飽きたので、今度は違う暴力を振るおうとしているのだ。
 まさかここにいる連中にそういった趣味があるとは思わないが、何しろ高校生なのだ。ふとしたキッカケで高まる事もあるだろう。この場合、何をしても許されるという状況が性欲の引き金になったのだ。
 「やだ、離せ!」
 始めて大声を上げる。痛いのは我慢出来るが、服従だけは出来ない。
 抵抗しようとして顔を上げる。その途端、須田に髪を鷲掴みにされ、痛みに涙が滲む。
 「泣いちゃって、カワイソウ」
 クスクスと意地の悪い笑い声を上げながら僕の口に指を押し込む。咄嗟に噛み付くと、頬を張られる。その衝撃に僕の視界がガクガクと揺れる。
 その隙に須田が「やっちゃって」と取り巻きに命令する。
 一人で終わる訳がない。このままだと、この場にいる全員に犯される。考えただけでゾッとして吐き気がこみ上げるが、腰を掴まれ抵抗すら出来ない。
 「そこまでだ」
 閉め切ったトイレのドアが開いて、落ち着いた声が聞こえる。それに全員が凍り付いたように動きを止める。
 真っ先に動いたのは僕だった。押さえつける手が緩んだ隙に逃げ出し、トイレの隅に駆け込む。そんな僕を目で追いながら須田が憎々しそうに口を開く。
 「卯木、お前……」
 須田の言う通り、僕を助けてくれたのは三年の卯木だった。
 黒髪は真面目そうに見える筈なのに、卯木に限ってはそう見えない。緩い巻き毛で目元を隠しているからかも知れない。いや、僕が卯木に対して偏見を抱いている所為だ。
 卯木は生徒会長でありながら派手な女遊びで有名だった。他校の女子だけにとどまらず大学生や社会人、果てには人妻とも関係を持っているという噂だ。だから遊び人として僕の記憶に刻まれている。
 確かに卯木は高校生にしては大人びた風貌をしている。そのアンバランスさが女にとっては魅力に映るのかも知れない。だが、身に纏った空気は冷たく、優しさなど欠片も感じさせない。
 そんな品行方正とは言い難い卯木が生徒会長をしている理由は一つだ。
 頭が切れるのだ。
 成績は勿論だが、それ以外の所でも卯木は頭がいい。更には、要領がよくて押しも強い。どんな状況でも、自分の思う通りに周囲を動かしてしまう。この男が言えば晴れの日でも雨だと思ってしまいそうになる。それほどに説得力があり、また強いカリスマ性もあった。
 そして、権力に媚びるような男ではない。何しろ世界中で自分が一番偉いと思っているような奴なのだ。
 須田を止められる者は誰もいないと言ったが、卯木だけは例外だった。この二人は幼馴染みなのだ。
 「邪魔するなよ」
 須田が尖った声を上げる。それに対して卯木がニッと唇を吊り上げる。
 「いいね、ヒカリの邪魔が出来て楽しいよ」
 幼馴染みと言っても高校生にもなれば、その関係は変化するのかも知れない。とてもではないが仲良しには見えない。
 トイレの隅で慌てて服を着ながらそんな事を思う。飛んでしまったボタンを拾い集める気にはなれず、仕方なくネクタイで誤摩化す。
 「行くぞ、佐伯」
 卯木にそう声を掛けられ、訳が分からないまま廊下に出る。

miu 2

 数歩進んだところで、卯木に付いて行く理由がない事に気が付く。
 助けて貰った事は感謝してるが、僕は余り卯木を好きではない。はっきり言ってしまえば、嫌いだった。
 卯木の横柄な態度が嫌いだ。周囲を見下し、それを隠そうともしない所が大嫌いだ。
 傲岸不遜を絵に描いたような男なのだ。好きになる要素なんてこれっぽっちもない。
 そして何より、僕は卯木にナンパされた事があるのだ。お互いに相手を見誤っただけだ。
 卯木が誰かをナンパするのに理由なんかない。ただ目の前にいたから、それだけの理由で女を誘い口説き落とす。そして、卯木は僕を女だと思って声を掛けて来たのだ。
 そして僕の方はと言えば、当時は卯木に対して淡い憧れのようなものを抱いていた。外見も性格もまるで違うが、僕は卯木に自分と似たものを感じていた。
 もしかしたら、この男だけは僕を理解してくれるのではないか。そんな期待を抱いていた。
 だが、僕の期待はすぐに裏切られた。
 問答無用とばかりに、強引にキスされただけでも腹立たしいのに、それに対する謝罪がないのも気に入らなかった。
 足を止めると、卯木が怪訝そうに振り返る。
 「どうした?」
 「ここで失礼します」
 嫌いな相手とは言え、上級生だし助けて貰ったんだ。頭ぐらい下げる。だが、これ以上はごめんだ。
 立ち去ろうとする僕の肘を掴んで「どこに行くんだ?」と卯木が低い声で呟く。
 「そんな格好で家に帰るつもりか?」
 言われて自分の姿を見下ろす。
 ボタンが取れているのは分かっていたが、あちこちに血が付いている。
 「唇が切れてる、手当てぐらいしてやるから来い」
 「保健室に行きます」
 「どう見ても殴られた痕だな。どうして怪我をしたのか訊ねられたら何て答えるつもりなんだ?」
 怪訝そうに首を傾げる卯木に、微かな落胆を覚える。そして、すぐに舌打ちしたい衝動に駆られる。
 憎まれ口を叩いていたが、須田を心配しているのだ。だから僕の口から事実が漏れては困ると言った所だろう。
 遠回しにではあるが、卯木は須田を庇っているのだ。だからこその落胆であったし、また微かな嫉妬でもあった。
 どうして僕が嫉妬なんか。それが忌々しくて舌打ちしたくなったのだ。
 だが上級生、それも生徒会長相手に舌打ちする訳には行かないので顔を顰めるにとどめる。
 「転んだとでも言って置きます」
 「そんな嘘に騙されるバカはいないよ」
 いいから。
 そう言って卯木は僕を引きずるようにして歩き出す。振り払ってしまいたいが、身長差を思って諦める。その代わり、トイレに残して来た須田の事を考える。
 これまで数々の嫌がらせをされたと言うのに、僕は須田の事が嫌いではない。
 高慢で鼻持ちならない奴ではあるが、須田をそうさせているのは周囲なのだ。全てにおいて恵まれている須田だが、もしかしたら満たされてないのかも知れない。僕とは違う孤独を抱えているのだ。怒りや暴力は淋しさの裏返しなのだろうと思う。だからこそ、諦めの態度ではあるものの、須田に対して抵抗しなかったのだ。僕と須田はよく似ている。
 もちろん、僕が勝手にそう思っているだけなので事実は違うかも知れない。
 僕の何かが須田の気分を害しているだけ、その可能性は充分にある。或いは僕と同じように自分と似ていると思うからこそ攻撃して来るのかも知れない。近親憎悪という言葉の通りだ。
 「どうぞ」
 卯木の言葉に思考を破られハッとする。
 連れて来られたのは生徒会室だった。入るのは始めてだったが、思ったより何もない。机と椅子が幾つか並んでいる他はスチールラックがポツンと壁際に置かれているだけだった。
 「適当に座って」
 促されるまま窓際の椅子に腰掛ける。卯木はラックから小さな缶を取り出す。お菓子の缶だが、蓋を開けると消毒薬やガーゼが入っている。
 「保健室に行けない怪我をする奴がいるんだ。これで足りない場合は病院に行かせている」
 キョトンとする僕にそう説明すると、慣れた手付きでガーゼを小さく切り分ける。
 「自分でやります」
 これ以上、卯木に借りを作るのは恐ろしかった。特に返せとは言わないだろうが、心理的な問題だ。
 慌てて手を出す僕に、ニコリと口元だけで微笑んで見せる。
 「ここまで来てそれはないだろう」
 楽しそうな卯木の様子から察するに、怪我人の手当てをするのが好きなようだ。だったら下手に機嫌を損ねるより、さっさと終わらせた方がいい。
 手を引っ込めた僕の口元をガーゼで丁寧に拭って行く。その際、故意か偶然にか卯木の指が僕の唇を掠める。
 「佐伯は祐希って名前だったな」
 軟膏を塗り付けられてる途中だったので声に出さず頷き返す。
 卯木に手当てして貰っているのだから、至近距離で向かい合うのは仕方ない。そうは思っても気まずさを持て余してしまう。まさかマジマジと見つめる訳には行かないからだ。だから卯木が話しかけてくれて少し助かる。
 「入試トップだったと噂があるのに最近は成績が落ちてるそうじゃないか。何か理由でもあるのか」
 学年の違う卯木がそんな事を知っているとは思わなかったので、つい驚いた顔をしてしまう。そんな僕を見て、ティッシュで指先を拭いながら卯木が「ん?」と促して来る。
 「別に……元々その程度だったってだけです」
 須田の事は嫌いではないが、殴られるのは厭だった。だから僕は何事においても目立たないように努めていた。成績も外見も、全て平均内にとどまるよう努力していたのだ。
 しかし、それを卯木に話すつもりはない。血も止まったようだし、礼を言ってジャージに着替えて帰ろう。
 それなのに卯木の追求は止まらない。
 「成績が落ちたと言うより、クラスの平均に君が合わせていると言った方がいいのかな。面白いほどに君の成績は軒並み平均点ばかりだ」
 「偶然でしょう」
 実際そうなのだが、僕は無表情に否定する。それに対して卯木は「意外にしぶといな」と溜め息を零す。
 「話を変えようか」
 どうやら僕を解放する気はないらしい。それに付合う義理などないのだが、この男に逆らう事など誰にも出来ないのだ。理屈ではなく、心情としてだ。
 考えてみれば、この部屋に足を踏み入れた時点で僕はこの男の術中に嵌っていたのかも知れない。
 「どうしてヒカリが君を狙うか、その理由に心当たりは?」
 「ありません」
 心当たりがあったら、僕だってそれなりの対処をしている。だから須田はただの気紛れで僕をいたぶり楽しんでいるのだ。
 僕の返事に呆れたとでも言うように、卯木が大袈裟に肩を竦める。
 「ヒカリが聞いたらガッカリするだろうな」
 「……何か知ってるんですか」
 一瞬の間があいたのは卯木を何と呼べばいいか分からなかったからだ。
 先輩、会長、卯木さん。どれも口にしたくなかった。この男には『お前』とか『コイツ』で充分だと思っている。
 「小学生がよくするだろ、好きな子をいじめて泣かせるって」
 話には聞いた事あるが、そんな小学生が本当にいるとは思えない。
 恋愛とは言えないかも知れないが、異性を好きになると言う事はその手前だと思っていいだろう。だったら、それなりに心が発達している筈なのだ。好きな相手に嫌がらせをして得する事など何もない。そう判断出来るほどには大人になっていると言う事だ。そもそも、僕も須田も男だ。
 怪訝な顔をしたからか、卯木がおかしそうにクスクスと喉を鳴らす。
 「ヒカリは屈折しているから、素直になれないんだ。それでいつも損ばかりしていると言うのにね」
 どうやら須田の気持ちを理解出来ていないと思われたらしい。だが、わざわざ訂正する事もないだろう。
 「自分が好きになったんだ、相手にも自分を好きになって欲しいと思うのは当然だろう?」
 「だとしても須田先輩は違いますよ」
 「どうして?」
 「本当に僕の事が好きなら、あんな事はしないと思います」
 僕は須田の取り巻きに輪姦される所だったのだ。好きな相手にそんな事をしようだなんて普通、思わない。
 「そうかな、私はそうは思わないね」
 「どうしてですか」
 「ヒカリが君に直接、暴力を振るった事はあるかい?」
 その言葉に僕は記憶を手繰ってみる。
 須田はいつも命令するだけで僕に手を出した事は一度もない。さっき顔を叩かれたのが始めてだった。
 「いじめると言っても相手を好きなんだ。傷つけるのを恐れたんだろうな」
 「だったら最初からそんな事をしなければいいじゃないですか」
 「私に言われても困るよ」
 僕の言葉に卯木が無責任にも肩を竦める。生徒会長という立場にありながら、この態度。幼馴染みのした事に対して少しぐらい責任を感じて欲しい。
 そんな思いが顔に出てしまったのだろう。卯木が「しかし」と言葉を続ける。
 「可愛いものじゃないか」
 可愛いってどこが?
 須田の顔立ちは確かに可愛いとは思うが、行動はこれっぽっちも可愛くない。それどころか僕にとっては迷惑なだけだ。
 「ヒカリは少しでも君と繋がりを持ちたかったんだ。健気だな」
 感心したように卯木が呟く。そんな事を言われても僕に返す言葉はない。
 僕は須田の事を嫌いではないが、好きでもないのだ。しかも本人以外から気持ちを告白されても困る。どういう種類の『好き』なのか分からないからだ。
 「君に近づくには他に方法がないと思ったんだな。君は委員をしている訳でもなく、部活にも参加していない。他に三年生が一年生に声を掛ける機会は滅多にないだろう?」
 「用があるならそう言えばいいだけじゃないですか」
 「君が拒んでいるんだよ」
 告げられた言葉にキョトンとする。
 拒む?
 僕にそんなつもりはない。話しかけられれば普通に返事するし、それが下らない内容でもそれを顔に出した事はないと思う。
 「君に話しかけるのは勇気がいるんだよ」
 「え?」
 何を言われたのか理解できず、首を傾げる。
 勇気がいると言われても、どうしてなのか分からない。
 「いつも無表情に取り澄ましているだろ、君ぐらいの美人がそんな顔してたら誰だって声を掛けにくいものだよ」
 さり気なく『美人』とか言われたが、注目すべきはそこじゃない。
 無表情だと言うが、僕にだって喜怒哀楽はある。怒ったり悲しんだりは滅多にしないけど、笑う事ぐらいあるに決まってる。
 「その目だ」
 唐突に顔を指差されてビクッと肩が震える。僕の目が何だと言うんだ。
 「感情の籠らない硝子みたいな目をしている。君が何を思っているのか分からないけど、見つめられる方は蔑まれていると感じるんだよ」
 「蔑むって……どうして、」
 「そりゃ、君に対して疾しい思いを抱いているからさ」
 そう言って指を降ろす。意味もなくそれを目で追いかけ、卯木が綺麗な手をしている事に気付く。指が長くて爪の形も綺麗だ。もしかしたら何か手入れをしているのかも知れない。
 「好色な視線に晒されているんだよ、君は」

miu 3

 厳しい卯木の声にハッとして目を上げる。黒い髪の間から卯木が僕を見つめている。
 「だからと言って僕にはどうする事も出来ません」
 見たい者は見ればいい。
 視線に物理的な力はないのだから、僕にそれを止める権利はないし、特に害もない。
 卯木の言う通り、僕の事をそういう目で見ている相手がいるとする。もしかしたら僕はそいつの脳内で何回も抱かれているかも知れない。だが、それを現実に移さない限り責める事は出来ないだろう。
 「否定しないね」
 ニヤッと卯木が唇を歪める。何となく、罠に嵌ったような気がするのは錯覚だろうか。
 「何をですか、」
 警戒しながら問い返すと「周囲を見下していると言う事を」と卯木が返して来る。
 「君は周りにいる全員を蔑み、誰とも関わりを持とうとしない。そうだね?」
 目眩のような衝撃に襲われる。
 どうして、こんな奴に見透かされてしまったのか。上手く隠せていると思ったのに。いや、それより早く否定しなくては。
 焦る余り言葉が浮かばず、ただ口を開ける。そのタイミングを計っていたように卯木が言葉を繋げる。
 「分かるよ、私も同じだから」
 それまでのニヤニヤ笑いから一転して真剣な顔をする。
 完全に置いてけぼりだった。何をとか、どうしてとか、そんな言葉すら思い浮かばずポカンと卯木を見つめる。
 「飛び抜けているからこそ誰にも理解されない、私たちの根底にあるのは孤独だよ」
 「僕は……お前とは違う」
 なりふり構っている余裕などなかった。
 真実を口にされ、僕は逆上していた。いや、混乱していたのだ。
 小さい時から誰も僕の言葉を理解してくれなかった。相手の言葉を先回りばかりする僕は厭な子供として疎外されたのだ。
 家族も教師も同級生も、誰一人として僕を理解しようとしなかった。だから僕も理解しない。
 世界から弾かれたのだ、だったら僕もこんな世界いらない。
 卯木は確かに優秀だ。それ故に子供だと言うのも事実だろう。だが僕なんかよりずっと器用に生きている。
 きっと卯木の本性は残忍で酷い男なのだ。それなのに女にモテると言う事は、上手く自分を隠している証拠だ。僕にはそれが出来ない。
 だから誰とも親しくならず、輪に入る事が出来ないのだ。
 「どう違う?」
 俯いた僕の肩に手を乗せ、卯木が唆すように囁き掛けて来る。
 「淋しいからって女に逃げたりしないし……キスした相手を忘れる事なんか出来ない」
 これじゃ告白したも同然だ。
 僕は卯木を嫌っているが、同時に惹かれてもいるのだ。
 その強いカリスマ性、卯木なら僕の全てを理解してくれるかも知れないと心のどこかで期待していた。
 「忘れてないよ、祐希」
 耳元で名前を呼ばれ、ビクッと背中が震える。
 マズい、このままだと卯木に流されてしまう。焦った僕は更に墓穴を掘ってしまう
 「忘れてたんだろ、僕を女と間違えてナンパしてキスまでしといて放ったらかしだ。そんなに下手だったか」
 「間違えたんじゃない、祐希の事は入学した時から知っていたんだから。ああでもしなかったら声を掛けられないと思ったんだよ」
 「嘘だ、単に忘れてただけの癖に」
 そう言って口元を手で押さえる。これ以上は駄々を捏ねるのと一緒だ。いや、もう既に充分過ぎるほどに駄々っ子だ。
 下を向いた僕の髪を軽く撫で、そのまま頬に滑らせて来る。それに促されて顔を上げると、卯木が困ったように小さく笑っていた。
 「あれから何度も話しかけようとしたさ、でもお前に話しかけるのは勇気がいると言っただろ?」
 「じゃ、どうして」
 今日に限って話しかけて来た。そう言おうとして気が付く。この男、幼馴染みを利用したんじゃないだろうな。
 「そうだよ。ヒカリには悪いがチャンスだと思った」
 ああ、やっぱり……コイツにとっては幼馴染みですら駒の一つに過ぎないのか。
 「悪いなんて思ってないだろ」
 拗ねた声で問いつめると、ニコッと笑って誤摩化す。酷い男だ。
 「助けてやったんだから文句はないだろ?」
 それはそうだけど。
 卯木の事だから、もっと早くから外で聞いていたに違いない。ギリギリまで放置する辺り、感謝するには値しない。
 だから僕は手を降ろして非難の眼差しを向ける。
 「どうしてもっと早く助けてくれなかったんだ」
 そうすれば僕は裸にされる事もなく唇を切る事もなかったんだ。それなのに卯木は嬉しそうにニコリとする。
 「祐希の裸が見たかったから」
 「最低だ、お前」
 横を向いて吐き捨てるように言うと、「褒め言葉だと思っていいのかな?」と卯木がふざけた事を抜かす。
 「祐希、」
 卯木が不意に僕の名前を口にする。その声は苦く甘く、僕の身体を震わせる。
 「お前には私が必要だろう?」
 「……自惚れてる」
 決めつけるように言われて腹を立てるよりクスッと笑ってしまう。

miu 4

*BL注意*



 卯木には何を言っても無駄だろう。どうせ自分に都合のいいように捩じ曲げてしまうんだ。だったら、僕もそれに従って何が悪い?
 笑ったまま目を閉じると、卯木の息が鼻先を掠める。甘いフレグランス。
 それに気を取られていると、柔らかく口元を塞がれる。何度か軽く触れ、すぐに離れようとする。咄嗟に追いかけると、背中に腕を回され深く口づけられる。
 弾みで椅子が倒れる。だが、卯木に抱きしめられているので僕に痛みはない。
 本能の求めるままに舌を伸ばし、濡れた音をさせながら互いに絡める。
 前にしたキスとは全然違っていた。以前のをただの接触とするなら、今のは交換と言った感じがした。
 唾液と共に何かを飲み込まされている。卯木の思いなのかも知れない。
 「ん……、」
 糸を引きながら卯木の唇が離れる。
 卯木は熱に潤んだような目をしている。多分、僕も同じだろう。
 「本当はもっと時間を掛けるつもりだったんだがね」
 困ったようにそう苦笑する。それを不思議に思って僕は濡れた口元を見つめる。
 「僕とキスするのは本意じゃない?」
 「そうじゃない、最初から口説くつもりだったよ」
 「じゃ、何」
 「祐希の壁を壊すのに時間が掛かると思ったんだよ」
 そう言いながら足を絡めて来る。卯木の膝が意地悪く擦り上げて来るので、途端に僕の心臓は跳ね上がる。
 「そんな物ない、だって僕とお前は似た者同士なんだろ。お前に対しては壁なんか始めからないよ」
 息が上がってそれだけ言うのがやっとだった。僕の言葉に、卯木が束の間動きを止める。
 「……驚いたな。素直じゃないか」
 「須田先輩みたいに損したくないからね」
 「成る程」
 納得の声を上げ、続けて僕のベルトを外す。その動きは流れるように自然なもので、制止する事も出来ない。そのままもどかしそうにジッパーを降ろすと下着の中に手を潜り込ませて来る。
 「くぁ、」
 他人に触られるのは始めてだったので、その刺激に声を上げ背中を反らしてしまう。僕の反応に気をよくしたのか、卯木は執拗なまでに指を絡めて扱いて来る。
 「やめ……学校、ここ」
 まさかと思うけど最後までするつもりなのかも知れない。僕だってそれを求めているけど、理性と常識がやめろと言っている。
 それなのに卯木は僕の耳に舌を這わせながら「それが何?」と楽しそうに囁いて来る。
 「折角その気になってくれたんだ、ここでやめるような勿体ない真似が出来る訳ないだろう?」
 言い返してやりたいが、言葉にならない。口を開けたら恥ずかしい声しか出ないような気がしたのだ。
 両手で口を塞いで声を我慢する。卯木が意地悪く指を動かすが、意地でも声なんか上げるものか。
 眉を寄せる僕がおかしいのか、卯木が笑い声を漏らす。
 「コツを教えてやろうか?」
 「な、に……」
 こんな状況で下らない事を言ったら、殴る。暴力は好きじゃないけど僕にだって限界はあるんだ。
 「相手の名前で呼ぶのさ」
 コイツ……やっぱり下らない事じゃないか。どうしてこんな時にそんなふざけた事が言えるのか、卯木の精神構造が心配だ。天才と何とやらは紙一重と言うし、もしかしたらコイツはバカの類いなのかも知れない。
 「騙されたと思って試してごらん」
 「……知らない、名前」
 嘘だった。
 ナンパされた時、卯木は僕の携帯にアドレスを送って来た。その強引さに腹を立てたものの、今も僕の携帯に保存されている。
 「冬馬だ、」
 僕の耳元で囁きながら、早くと言うように手を動かす。それに肩を仰け反らせ、我慢していた声を上げてしまう。
 「ト…マ……っ!」
 「もっと心を込めて欲しいな」
 切れ切れに叫ぶと、卯木が不満そうに唇を尖らせる。
 無茶言うな!
 でも、言うまでこのまま生殺しなのだろう。既に僕の息は浅く早い。絶頂が目前なのだ。
 だが、卯木が微妙な手加減をしてそれを許してくれない。
 「も……許して、冬馬!」
 「よく出来ました」
 ニコリと微笑んで手の動きを早める。その絶妙なタッチに耐え切れず、僕は声を上げながら卯木の手に放ってしまう。
 そのショックに呆然とする。他人に達かされるのは始めてなのだ。しかも相手は男。羞恥と混乱の余り、身動きも出来ずただ卯木を見つめる。
 だが、卯木は既に次の行動に移っていた。
 汚れた手を拭こうともせずに、僕の膝を抱えて持ち上げる。床で背中が擦られ、僕の口から「うぅ」と声が漏れる。それを無視して、卯木が僕の足の付け根に手を這わせて来る。
 「何……っ!」
 足を大きく開かされ、恥ずかしいと言うより狼狽してしまう。まさかと思うけど、本当にする気なのか。まだ校内に残っている生徒だっているのに無茶だ、バカ。
 「ん、」
 卯木が鼻に掛かった声を漏らしながら指を押し込んで来る。思ったような痛みはない。だが、探るように中で動くそれは言いようのない違和感を伴っている。
 「やめ、ろ」
 そう言いながら足で蹴ろうとする。だが、卯木は楽しそうにクスリと笑う。
 「腰振ってるぞ」
 その言葉にカァッと顔が熱くなる。これは腰を振ってるんじゃなくて、お前を蹴ろうとしたんだよ。バカか!
 「祐希はいやらしいな、」
 身体を伏せた卯木が僕の耳元でそう囁く。まるで暗示に掛けようとしているみたいだ。そうは思うが、抗う事など出来る筈がない。
 「三本も飲み込んでる、分かるか?」
 熱い吐息と共にそう吹き込まれて、僕はガクガクと頷き返す。
 それに満足そうな舌なめずりをして、卯木が更に低い声で暗示を掛けて来る。
 「おねだりは?」
 たったそれだけの言葉に僕は落ちてしまう。
 「あ、ゃだ……早くっ」
 もう考える余裕なんかない。卯木に言われた通りにするのが一番楽だ。僕の意思に反して脳がそう思い込んでいるんだ。どうしようもない。
 あんなに我慢していた声を上げ、腰を振ってねだる。
 「早く、欲し……!」
 涙の滲んだ目で卯木を見つめる。このもどかしさが解消されるなら、もう何でもいい。好きにしてくれ。
 更に足を高く持ち上げられ、天井しか見えなくなる。僅かに視界がぶれているのは僕の身体が震えている所為だ。卯木がベルトを緩める音が聞こえる。
 「んぁ!」
 衝撃に息が止まる。それは痛いとか気持ち悪いとかではない。強いて言うなら、信じられない。
 自分の身体にそんな事が起こるなんて思った事もないのだ。それなのに身体の奥に他人の熱が入り込んでいる。自分で求めた癖に何だが、この事態に混乱してしまう。
 「キツ……力抜け、」
 そう言いながら卯木が腰を引こうとする。ふざけるな。
 咄嗟に身体を起こして卯木の肩に指を食い込ませる。
 「やめる、な……もっと、」
 浅い呼吸の合間にそう言うと、卯木が何とも嬉しそうな顔をする。ちょっと子供みたいだ。普段が大人びているだけにそのギャップがおかしくなる。
 「もっと欲しがって、もっと呼んで、祐希」
 子供のように無邪気にそんな事を言う。仕方ないので言われた通り、卯木の名前を呼びながら奥に欲しいとせがむ。
 再び仰向けに倒される。ギシギシと関節が鳴る。見上げている天井が激しく揺れる。それ以上に僕の心は揺れていた。男相手に腰を振っていると言うのも驚愕だったが、何かが満たされた気がして不思議だった。
 「あ、やだ!」
 不意にゾクッと背中が震えて悲鳴を上げる。一瞬、ピリッと電気が走ったように身体が痺れたのだ。
 しかし卯木は僕の言葉を無視して、その一点のみを集中的に攻め立てる。腹の奥が熱くなって腰が痺れる。意思とは関係なく身体が震える。
 「あ、ゴム忘れたな……まぁ、いいか」
 卯木の呟きにハッとする。
 お前、今何て言った……?
 繋がっているんだから、卯木が達しそうなのは分かってる。
 よくないだろ、冗談じゃない!
 慌てて身体を捩って逃げようとする。だが、体格が違う上に今は組み敷かれているのだ。思ったように動けない。
 くそ、バカ。離せ!

miu 5

 結局、一度と言わず二度三度。
 卯木は僕の中に放って漸く満足したようだった。解放されてホッとするが、まだ中に入っているような感覚に背中が震える。おまけに起き上がった途端、足の間に白いのが流れ出して気持ち悪い。泣きそうだ。
 どうせジャージに着替えるからと、自棄を起こしてシャツでそれを拭い取る。
 そんな僕をおかしそうに眺めている卯木は元の制服姿に戻っている。本当に腹の立つ。
 「着替えるんだろ、持って来させるよ」
 僕のジャージの事だろう。だけど、誰に。
 怪訝に思って顔を上げると、携帯を畳んでいる。誰かにメールしたようだ。
 「誰に頼んだんだよ」
 「すぐに来るさ」
 卯木の言葉が終わってすぐ廊下を走る足音がする。まさかと思うけど、もう持って来たのか?
 だが、そんな事に構っている余裕はない。今、ドアを開けられたら何をしていたのか一目瞭然だからだ。
 慌ててブレザーを羽織り、身体を隠そうとする。それと同時にノックもなしにドアが開かれる。
 「早かったな、ヒカリ」
 卯木の呼びかけに驚いてそちらに目を向ける。
 確かに須田ヒカリが立っている。だが、手ぶらだ。僕のジャージはどうしたんだろう。
 「何て事すんだよ!」
 僕には目もくれずに須田が卯木に詰め寄る。どうやらかなり怒っているらしい。
 「前に言っただろ、佐伯は僕が落とすって!」
 「お前がグズグズしてるから悪いんだろ」
 「最低、お前に相談した僕がバカだった」
 遠慮ない言葉のやり取りに幼馴染みと言うのは本当なんだ、と感心してしまう。ボンヤリする僕を振り返り、須田が悲鳴のような声を上げる。
 「うぅ、冬馬に先を越されるなんて」
 「あの……僕の着替え、」
 「そのままでいい」
 「え?」
 訳が分からずキョトンと首を傾げる。このままで帰れる訳ないだろ、ブレザーとズボンは無事だけどシャツは着れたものじゃないんだ。家までどうやって帰れと言うんだ。
 「タクシー呼んだから」
 そう言って須田が僕の手を取る。
 その言葉に不思議を通り越して怪訝になる。だって、須田はこれまで僕を散々いたぶって楽しんでいたのだ。急に親切にされても素直に従う気にはなれない。
 渋っていると、背後から卯木が僕の肩を掴む。
 「家に連れ込む気だろ」
 「悪い?」
 卯木の問いかけに須田が刺々しい口調で言い返す。
 どうして僕が須田の家に行かなくてはならないのか謎だ。だいたいからして僕の意思は無視なのか?
 「構わないさ、私も行くからね」
 「来るな、この色ボケが」
 「ヒカリはまた祐希をいじめるかも知れないからな、監督役で行ってやる」
 そう言うとラックからタオルを取り出し、僕の肩に掛けて来る。
 「取りあえずはそれで隠せ」
 「うん、」
 コクンと頷くと、須田が「何で名前で呼んでるんだよ!」と見当違いな事を叫ぶ。
 「あんまり煩いと置いてくぞ、ヒカリ」
 須田に素っ気なくそう言って、僕の肩を抱く。正直、身体が辛かったので助かる。寄りかかるようにして歩き出すと、卯木が僕の耳元で囁く。
 「私がいれば世界は変わるよ」
 すぐに前を向いて歩き出す。その口元には悪戯した時のような笑みが浮かんでいる。確かに須田の態度は僕に対してかなり友好的だ。どこまでこの男が計算していたのかは分からないが、僕の世界が変わりつつあるのは本当だった。
 世界は理不尽に満ちている。僕は理由もなく疎外されていた。それを認めたくない為に世界を嫌っていた。幼稚だったのだ。それが厭なら、僕自身が変わるしかない。
 「そうだね、今はそんなに嫌いじゃないよ」
 卯木の横顔を見上げて僕はそう告げる。
 少しずつ世界を好きになろう。そう思う。
 卯木がいる世界なら、そんなに嫌いじゃない。

miu 後書き

説明に入れるの忘れてたんで補足です。
ページ数はコピー本でだいたい20ぐらいでした。
あと、コピー本で出した時と主人公の名前が違っております。出した当時も最後まで主人公の名前が決まらず、どうしたものかと悩んだものでした。
でも、カオルとヒカリがいたらややこしいなって思って、主人公の方を祐希にしました。あと、ちょこっとだけ修正もしました。主に誤字ですが。
創作では始めて作った本だったので、それなりに気に入ってます。もちろん、説明不足や未熟な点などもあります。そこも直そうかと思ったのですが、本来の雰囲気まで違ってしまいそうだったので止めました。
自己満足上等な主義ではありますが、読んだ人に何かを感じ取って貰えるよう、精進したいと思います。
これを書いて始めて気付いたのですが、どうやら希望のある終わり方と言うのが好きなようです、個人的に。
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